笑気吸入鎮静法(笑気麻酔)とは

笑気吸入鎮静法は、笑気ガス(亜鉛化窒素)を鼻から吸引しておこなう鎮静法で、「笑気麻酔」とも呼ばれています。
大人はもちろん子供まで、歯科治療に対して不安やストレスを大きく感じる患者様に、リラックスして治療を受けていただけます。
「笑気吸入鎮静法」は、全身麻酔とは異なり意識が完全になくなることはありません。
そのため、体への負担も軽く、治療後も数分休めばすぐにお帰りいただけます。
笑気ガスの特徴

笑気ガスは亜酸化窒素(N2O)という気体で、無色で吸うとわずかに甘い香りがします。
鼻呼吸でガスを吸入することができれば、小さなお子様にも歯科治療をリラックス受けていただけます。
不安感やストレスを和らげます
吸入すると心地よい気分になり、不安感や恐怖心といった治療時のストレスを和らげることができます。
痛みが感じにくい
リラックスした状態になり、痛みを感じにくくさせます。
吸入中止後
麻酔から醒めるのが早いため、治療後も車の運転ができます。
全身麻酔との違い

全身麻酔は完全に意識を失ってしまうのに対して、笑気吸入鎮静法は意識を失うことがありません。
少しウトウトした眠ったような状態になります。
リラックスした状態になるため、実際に眠ってしまう方もおられますが、基本的に意識があるため、大きな声での呼びかけに応じることができます。
反応を見ながら治療が行えるので、患者様にとっても歯科医師にとっても安心できる方法です。
- 鼻が詰まっている方
- 妊娠されている方
- 2ヵ月以内に眼科手術を受けている方
- 喘息等の呼吸器疾患がある方
- 脳性麻痺の方
- 中耳炎で治療中の方
- 副鼻腔炎(蓄膿症)の方
- 体内に閉鎖腔のある病気の方(中耳炎、腸閉塞、気胸などの肺の病気)
そのほか、持病など気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
笑気吸入鎮静法の流れ
- 1:専用のマスクを装着
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笑気ガスを吸入するための専用マスクを装着し、最初は酸素のみを流し楽に鼻で呼吸ができているかを確認します。
心配な患者様には血圧、脈拍数、動脈血酸素飽和度などを測定する生体情報モニタを装着します
- 2:鼻から笑気を吸入
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患者様の状態をよく観察しながら、笑気の濃度を少しずつ上げていきます。
- 3:治療開始
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歯科治療を行います。
全身麻酔などとは異なり、笑気吸入鎮静法では意識を失うことはありません。
ウトウトするようなリラックスした状態で治療を受けていただきます。
- 4:治療後に酸素を吸入
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治療後が終了したら、笑気の流出を止め100%の酸素を吸入していただきます。これにより、体内の笑気を排出できます。
- 5:治療完了
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10分ほど様子を見て異常がなければ帰宅していただけます。